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効果的な英文ジャーナル投稿論文のカバーレターの書き方

2024/8/25
研究・論文

英語論文の投稿で悩むのは、研究内容だけではありません。カバーレターの重要性を知っていますか?適切なカバーレターは、あなたの研究を編集者に印象づけ、採択の可能性を高めます。本記事では、日本人研究者や学生のための、効果的な英文カバーレター作成のコツを詳しく解説します。構成のポイントから英語表現の注意点まで、あなたの研究が輝くカバーレターの書き方をマスターしましょう。

カバーレターの基本と重要性

カバーレターとは何か:定義と役割

カバーレターとは、論文を投稿する際に、論文の内容を要約して編集者に伝えるための送付状のことです。 英語では “Cover Letter” と呼ばれ、日本語では「送付状」や「送り状」に当たります。 カバーレターは、論文と別のファイルとして作成し、ジャーナルに提出します。

カバーレターは、編集者に対して論文を効果的にアピールするための重要な役割を担っています。 多くのジャーナルでは、カバーレターの提出が義務付けられています。 ジャーナルによっては任意提出としている場合もありますが、提出がおすすめです。

具体的には、カバーレターは以下の役割を担います。

  • 論文の価値を伝える: 編集者は多くの論文を審査するため、カバーレターで論文の要点を短く分かりやすく伝えます。論文の新規性や重要性をアピールし、論文が掲載に値することを編集者に理解してもらいます。
  • ジャーナルへの適合性を示す: 論文の内容がジャーナルのテーマや読者層に合致していることを示します。
  • 円滑な査読プロセスへの貢献: 利益相反の有無や他のジャーナルへの投稿状況など、ジャーナルが求める情報を記載することで、円滑な査読プロセスに繋がります。

例えば、新しい遺伝子の機能を特定し、その遺伝子が特定の病気の発症に重要な役割を果たしていることを発見した研究者がいたとします。 この研究者が医療系のジャーナルに論文を投稿する場合、カバーレターでは、その発見の医学的な重要性を強調し、病気の治療法開発への応用の可能性についても言及することで、編集者の関心を引くことができるでしょう。

カバーレターは編集者に論文を読んでもらうための最初の関門であり、効果的なカバーレターにより、論文が査読に回され、受理される可能性が高まります

なぜカバーレターが重要なのか:編集者の視点

カバーレターは、論文をジャーナルに投稿する際に編集者に対して直接アピールする重要な文書です。編集者が論文の重要性や独自性を評価するための最初の機会であり、論文が査読者によるレビューに値するかどうかを判断するための基準となります。具体的には、以下の要素が重要です:

  • 新規性と重要性の強調:研究の新規性や重要性を明確に示して、編集者にその価値を伝えます。
  • ジャーナルとの適合性:論文がジャーナルのテーマや読者層に適していることを説明します。
  • 査読者の提案:適切な査読者を提案すると、編集者の負担が軽減します。

例えば、Oxford University Pressのガイドによれば、カバーレターは「論文を審査に送り出すための推薦状」であり、編集者にその価値を納得させる必要があります。また、Elsevierのガイドでは、カバーレターを通じて研究の影響力を効果的に伝えることが、採択の鍵であるとされています。

このように、カバーレターは単なる形式的な文書ではなく、論文の採択率を高めるための重要なツールであり、編集者にとっても有用な情報源となります。

効果的なカバーレターが論文採択に与える影響

効果的なカバーレターは、論文の採択率に大きな影響を与えます。なぜなら、以下のようにカバーレターは編集者に対して論文の第一印象を決定づける重要な要素だからです。

  • カバーレターの内容は論文の質を反映しているとみなされます:論文の新規性や有用性を効果的にアピールすると、編集者は論文の内容に興味を持ち、査読に回す可能性が高まります。カバーレター内で、その論文が未解明な問題にどのようにアプローチし、どのような新しい知見を提供するのかを明確に示すことが重要です。
  • カバーレターから、著者のジャーナルのテーマや読者層の理解度が分かります:例えば、対象読者が専門性の高い研究者であれば、専門用語を用いながら研究の学術的な意義を強調するべきです。一方、より広範な読者層を対象とする場合は、研究の社会的インパクトや応用の可能性について言及することが効果的です。
  • カバーレターは、単なる論文の要約ではなく、編集者とのコミュニケーションツールの役割も担います:丁寧で熱意のこもった文章で、自身の研究に対する情熱を伝えることで、編集者に良い印象を与えましょう。

このように、効果的なカバーレターは、論文の採択率を高めるために重要な役割を果たします。論文の内容はもちろんのこと、カバーレターを時間をかけて作成することで、論文が正当に評価される可能性を高めることができるでしょう。

カバーレターの構成要素と書き方のポイント

カバーレターの標準な構造と必須要素

効果的な英文カバーレターを作成するには、標準的な構造と必須要素の理解が重要です。

カバーレターには、以下の基本的な必須要素が含まれます:

  1. ヘッダー:編集者の名前、ジャーナル名、提出日を明記します。
  2. 導入部:論文のタイトルとジャーナルへの適合性を簡潔に述べます。
  3. 研究の重要性と新規性:研究の意義や新規性を強調し、なぜこの研究が重要なのかを説明します。
  4. ジャーナルとの適合性:論文がジャーナルの目的や読者層にどのように適合しているかを示します。
  5. 主要な結果と貢献:研究の主要な結果やその学術的貢献を簡潔に説明します。
  6. 結論:ジャーナルへの投稿を考慮してくれることへの感謝の意を表し、連絡先情報を提供します。

補足:

  1. ヘッダー:宛名には論文を最初に審査する編集者の名前を雑誌のウェブサイトで調べ、敬称をつけて記載します。 例えば、”Professor Brown” や “Dr. Baker” のように書きます。 編集者の名前が分からない場合は、”Dear Editor” とするのが一般的です。 日付は、”3 February 2017″ や “February 3, 2017” のように、月を英語で表記し、次に日、年を記載します。

これらの要素を網羅することで、編集者に好印象を与え、論文がスムーズに査読プロセスに進むことを目指します。

各パラグラフの役割と記載すべき内容

英文カバーレターは、論文の査読者である編集者に好印象を与え、論文の内容を理解してもらうための重要な書類です。それぞれの段落が異なる役割を担っており、適切な内容を記載する必要があります。

第1段落では、カバーレターの目的と論文の概要を簡潔に述べます。まず、論文を投稿する目的を明確に示し、論文のタイトル、著者名、論文の種類を記載します。例えば、「“論文のタイトル”を、□□□ジャーナルに、研究論文として投稿するために送付します。」のように、具体的に記述します。

第2段落では、研究の背景、目的、主要な結果、そしてその結果がもたらす意義について簡潔にまとめます。この段落では、なぜこの研究が重要なのか、どのような新しい発見があったのかを具体的に示す必要があります。例えば、「XXX遺伝子の機能を特定しました。これは、YYY疾患の発生についてのより深い理解につながるでしょう。」のように、研究の意義を明確に示します。

第3段落では、ジャーナルが指定するステートメントや情報を記載します。多くのジャーナルは、倫理的な配慮、利益相反の有無、研究資金の提供元などの情報開示を求めています。また、査読者の推薦や除外を依頼できます。

結びでは、編集者への感謝の言葉とともに、責任著者の氏名、所属、連絡先を明記します。

これらの要素を各段落で明確に示すことで、編集者は好印象を持ち、論文が査読プロセスに進む可能性が高まります。

効果的な表現と避けるべき表現

カバーレターは、論文の査読者である編集者に好印象を与え、論文の内容を理解してもらうための重要な書類です。効果的な表現を用いることで、論文の価値をより明確に伝えることができます。反対に、避けるべき表現を用いると、編集者に悪い印象を与え、論文が正当に評価されない可能性があります。

効果的な表現としては、以下のようなものが挙げられます。

  • We found that…
  • Our study showed that…
  • These findings suggest that…
  • We believe that this manuscript will be of interest to the readers of [ジャーナル名] because…

これらの表現を用いることで、自信を持って論文の内容を伝えることができます。

一方、避けるべき表現としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 過度に強い表現: 例えば、”This is the first study to…”や”Our findings are groundbreaking…”といった表現は、避けるべきです。これらの表現を用いると、傲慢な印象を与え、編集者に反感を買ってしまう可能性があります。
  • 曖昧な表現: 例えば、”We think that…”や”It seems that…”といった表現は、避けるべきです。これらの表現を用いると、自信のなさや論文の内容に対する疑問を抱かせてしまいます。
  • くだけ過ぎた表現: カバーレターは、あくまでも公式な書類です。そのため、”pretty good”や”a lot of”といったくだけ過ぎた表現は、避けるべきです。

これらの点に注意し、効果的な表現を用いることで、編集者に論文の価値を正しく伝え、査読プロセスをスムーズに進めることができます。

英語カバーレター作成のテクニックと注意点

適切な英語表現とアカデミックライティングの基本

英語で学術論文のカバーレターを書く際には、簡潔で明確な表現が重要です。また、アカデミックライティングの基本に則って書くことで、論文の信頼性を高めることができます。

適切な英語表現

  • 自信を持って断定的な表現を用いる
    • 例: “We found that…” や “Our study showed that…”
    • これらの表現を用いることで、研究結果に対する自信を明確に示すことができます。
  • 論文の価値を明確に示す
    • 例: “These findings suggest that…” や “We believe that this manuscript will be of interest to the readers of [ジャーナル名] because…”
    • 単に研究結果を述べるだけでなく、その結果がもたらす意義やジャーナルの読者にとっての価値を明確に示すことが重要です。

アカデミックライティングの基本

  • 客観的な視点: 主観的な意見や感情を交えず、客観的な視点で記述しましょう。
  • 簡潔で明瞭な文章:回りくどい表現や専門用語の多用を避け、簡潔で明瞭な文章を心がけます。
  • 正確な文法と語彙:文法やスペルミスは論文の信頼性を損ないます。
  • 適切な引用と参考文献:他の研究者の業績を引用する場合は、適切な形式で引用し、参考文献リストを作成しましょう。

これらの点に注意してカバーレターを作成することで、編集者に論文の内容を正確に伝え、論文が正当に評価される可能性が高まります。

日本人研究者がよく陥る英語の間違いと対策

日本人研究者が英語のカバーレターを書く際に、特に注意が必要な点として、以下の点が挙げられます。

  • 過剰な謙遜表現: 日本語の文化では美徳とされる謙遜表現ですが、英語のカバーレターでは、論文の価値を低く見せてしまいます。アピール上手な海外の研究者と競争していることを念頭に置きましょう。
    • 対策: 自信を持って論文の意義や重要性を主張しましょう。「believe」や「confident」といった言葉を使い、論文の新規性や有用性を明確に示すことが重要です。
  • 間接的な表現: 日本語では婉曲的な表現が好まれがちですが、英語では、明確で直接的な表現を用いることが求められます。
    • 対策: 論文の要点を簡潔に伝え、編集者に誤解を与えないように心がけましょう。
  • 冗長な文章: 論文の価値を十分に伝えようとするあまり、文章が過度に長くなってしまうことがあります。
    • 対策: カバーレターは1ページにおさめるようにし、簡潔で要点を絞った文章を心がけましょう。

これらの点に注意し、ネイティブの英語表現やアカデミックライティングの基本を学ぶことで、より効果的なカバーレターを作成できます。

ネイティブチェックの重要性と依頼方法

英語のカバーレターは、論文の第一印象を決める重要な要素です。 カバーレターに誤りがあると、論文の内容以前に、研究者としての評価にも影響しかねません。 そのため、ネイティブスピーカーによるチェックは不可欠です。

ネイティブチェックを依頼する際は、以下の点を意識しましょう。

  • 専門分野: 可能であれば、論文の内容を理解できる専門分野のネイティブスピーカーに依頼することで、より的確なチェックが期待できます。
  • チェック項目: 誤字脱字だけでなく、表現の適切さや論理の明快さを確認してもらうように依頼しましょう。
  • 依頼方法: 知り合いにネイティブスピーカーがいれば直接依頼するのが良いでしょう。 知り合いがいない場合は、専門の英文校正サービス、ワードバイス、エナゴやThinkSCIENCEなどの専門サービスを利用する方法があります。

具体例として、名古屋大学の研究では、ネイティブチェックを受けた論文の質が向上し、読者が不明確と感じる割合が大幅に減少したことが報告されています。

ネイティブチェックによって、英語の質を高め、論文が適切に評価される可能性を高めることができます。

カバーレター作成の実践とチェックリスト

カバーレターのテンプレートと活用法

カバーレターは、書き方に迷う人が多いのも事実です。 特に、初めての投稿では、どのような形式で、どのような内容を書けばいいのか、迷ってしまうかもしれません。 そこで、テンプレートを活用するのが有効です。

テンプレートは、カバーレターの基本的な構成や、よく使われる表現がすでに含まれているため、効率的に作成できます。

英語圏の権威ある学術雑誌のカバーレターテンプレートについては、以下のリソースが参考になります。

  1. Overleafのテンプレート: Overleafは、LaTeXを使ったオンラインエディタで、学術論文のカバーレターテンプレートを提供しています。このテンプレートは、科学ジャーナルへの原稿提出時に使用するカバーレターを作成するためのものです。
  2. AJEのテンプレート: American Journal Experts (AJE) は、ジャーナル投稿用のカバーレターの書き方ガイドと無料テンプレートを提供しています。カバーレターは、編集者に対して論文の重要性をアピールする機会であり、テンプレートを使用すると、必要な要素を漏らさずに記載できます。
  3. Taylor & Francisのテンプレート: Taylor & Francisの著者サービスでは、カバーレターの書き方ガイドとテンプレートを提供しています。テンプレートを使用すると、論文がジャーナルに適している理由を編集者に効果的に伝えることができます。

これらのテンプレートを活用して、カバーレターの基本構造を理解し、自分の研究に合わせたカスタマイズが必須です。以下の点を意識して、自身の論文や投稿するジャーナルに合わせて修正しましょう。

  • ジャーナルの投稿規定: ジャーナルによって、必要な情報や記載方法が異なります。必ず投稿規定を確認し、テンプレートに不足している情報があれば追記しましょう。 例えば、ジャーナルによっては、利益相反や査読者の推薦について、具体的な記載を求められる場合があります。
  • 論文の内容: 自分の論文の重要なポイントを簡潔にまとめ、なぜそのジャーナルに投稿するのかを明確に伝えられるように、テンプレートの内容を修正する必要があります。 特に、研究の背景や目的、主要な結果とその意義を効果的に伝えるようにしましょう。

テンプレートを活用して、手間を省きつつ、質の高いカバーレターを作成しましょう。

分野別カバーレターの特徴と事例紹介

カバーレターは、すべての分野で共通の構成要素をもちますが、分野によってその特徴や求められる内容が異なります。ここでは、分野別のカバーレターの特徴と具体的な事例を紹介します。

科学分野のカバーレターでは、以下の点が重要です:

  • 研究の新規性と重要性の強調:研究がどのように分野を進展させるのか、具体的な成果を示すことが求められます。
  • 方法論の明確化:研究の方法論が他の研究とどのように異なるのかを説明します。

臨床医学系のジャーナルむけのカバーレターでは、以下のことが重要になります:

  • 症例数や研究デザイン
  • 結果の新規性や臨床的な意義を具体的に示す

基礎医学や生物学系のジャーナルむけのカバーレターでは、以下のことを効果的に伝える必要があります。

  • 研究の独創性や発見のインパクト
  • 将来的な発展性

分野に特化したカバーレターを作成するためには、投稿するジャーナルの論文やレビュー記事を読み、どのような点が重視されているのか、傾向を把握しておくと良いでしょう。

投稿前の最終チェックリストと見直しのポイント

論文投稿前にカバーレターの内容を最終チェックして、効果的なカバーレターを完成させましょう。誤字脱字や情報漏れがないか、また、カバーレターの内容が投稿規定に沿っているかを確認します。

最終チェックリスト

カバーレターの提出前に、以下の項目を最終チェックしましょう。

  • 体裁: A4サイズ1枚(またはレターサイズ1枚)に収まっているか、フォントやフォントサイズは適切か、指定のフォーマット(.doc, .docx, .pdfなど)になっているか。
  • 宛先: 編集者名、肩書き、雑誌名、出版社の住所、国名が正確に記載されているか。編集者の性別を間違えていないか。
  • 論文タイトル: 正確な論文タイトルが記載されているか。
  • 論文タイプ: 正しい論文タイプ(研究論文、レビュー論文、速報など)が記載されているか。
  • 新規性と重要性: 論文の新規性と重要性が明確に、簡潔に述べられているか。
  • 重複投稿の有無: 他の雑誌に投稿しておらず、査読も行っていないことが明記されているか。
  • 利益相反: 利益相反の有無とその内容が明確に記載されているか。
  • 査読者の推薦: 推薦する査読者候補(3名程度)がいる場合は、氏名、所属、メールアドレス、推薦理由が記載されているか。
  • 査読者の除外: 査読を依頼したくない人がいる場合は、その旨と理由が記載されているか。
  • 連絡先: 責任著者の氏名、所属、電話番号、メールアドレスが正しく記載されているか。
  • 誤字脱字: カバーレター全体に誤字脱字がないか、スペルチェックや文法チェックツールを使って確認しましょう。

最終チェックリストを活用し、見直しのポイントを押さえることで、カバーレターの質を向上させ、論文の採択率を高めることができます。

査読後再投稿時のカバーレターの書き方

査読者への感謝

査読後の再投稿時には、カバーレターで査読者への感謝の表明が重要です。査読者はあなたの論文を無償で査読し、貴重な時間を割いて改善点や意見を提供してくれたのです。感謝の気持ちを伝えることで、その後のやり取りもスムーズに進みます。

感謝の気持ちを伝えるポイント

  • 具体的な内容を挙げる: 単に “Thank you for your comments.” と述べるのではなく、具体的なコメント内容に触れて感謝の気持ちを表明しましょう。例えば、「詳細なデータ分析を求めるコメントは、論文の質を向上させる上で非常に役立ちました。」のように、具体的な指摘内容と、それがどのように役立ったかを具体的に示すことで、感謝の気持ちがより伝わりやすくなります。
  • 感謝の言葉は簡潔に: 感謝の気持ちは率直に、しかし簡潔に伝えましょう。長々と書くと、かえってくどく感じさせてしまいます。
  • 修正内容への言及: 査読者のコメントをどのように反映したかを具体的に示すことで、真摯に対応していることが伝わります。 例えば、「〇〇というコメントについては、論文のXX部分を修正いたしました。」のように記述すると、査読者の意見をしっかりと受け止めて修正したことを示せます。

例文

“The authors would like to thank the reviewers and editors for their time and effort in reviewing this manuscript. We appreciate the insightful comments and suggestions, which were extremely helpful in improving the quality of our manuscript. We have carefully considered all the comments and have revised the manuscript accordingly.”

この例文では、査読者と編集者に対して感謝の気持ちを述べ、コメントが論文の質向上に役立ったことを具体的に示しています。さらに、すべてのコメントを考慮し、それに基づいて論文を修正したことを明確に述べています。

修正内容の明示

査読後の再投稿時には、カバーレターで論文のどの部分をどのように修正したかを具体的に示すことが重要です。これは、査読者のコメントを真剣に受け止め、論文の質向上に努めたことを示すためです。

修正内容を明示するポイント

  • 箇条書きで明確に: 査読者のコメントとそれに対する修正内容を箇条書きで対応させると、編集者や査読者が修正箇所を容易に確認できます。
  • 修正箇所を具体的に: 論文のどの部分をどのように修正したかを具体的に記述します。例えば、「2ページ目の3段落目を削除しました。」や「図1を修正し、新たに図2を追加しました。」のように記述すると、修正内容が明確になります。。
  • ページ番号や行番号を記載: 可能であれば、修正を加えた箇所を示す際に、ページ番号や行番号を明記しましょう。これにより、査読者は修正箇所を容易に確認できます。
  • 丁寧な言葉遣いを心がける: 査読者への反論や反対意見を述べる必要がある場合でも、常に敬意を払い、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。

例文

“In the revised manuscript, edits made based on Reviewer 1’s comments are highlighted in green, and those based on Reviewer 2’s comments are highlighted in yellow.

Comments from Reviewer 1:

  1. Comment: Line 23. The authors did not have the same number of samples at locations A and B. Why?
    Response: Some samples were lost due to voluntary withdrawal from the trial and missing data at location A, as shown in Diagram 1. We have added a detailed description of the data acquisition and cleaning procedures in the Materials and Methods section.”

この例文では、査読者1のコメントに対する修正箇所が緑色でハイライトされていることを示し、具体的なコメントとそれに対する返答を明確に記述しています。

丁寧で客観的な表現

査読後の再投稿時のカバーレターでは、丁寧で客観的な表現を用いることで、論文に対する真摯な姿勢を示し、採択の可能性を高めることができます。

ポイント

  • 感謝の気持ちを明確に: 査読者の時間と労力に対して、感謝の言葉を添えましょう。
  • 修正内容を断定的に述べない: 「〜すべき」といった断定的な表現ではなく、「〜を試みた」「〜を検討した」といった表現を用いることで、査読者の意見を尊重し、客観的な立場を保つことができます。
  • 反論する際は、具体的な根拠を示す: 査読者の意見に反論する場合は、感情的な反発ではなく、論文の内容や論理、データに基づいた具体的な根拠を示すようにしましょう。
  • 攻撃的な表現は避ける: 「誤解である」「間違っている」といった攻撃的な表現は避け、「〜と解釈することもできるが、〜という点を明確にするために〜のように修正した」といった、より穏便な表現を用いることで、建設的な議論を心がけましょう。

例文

  • “Reviewer 1 suggested that the sample size was too small. We acknowledge this concern and have added a paragraph in the Discussion section (page 5, lines 10-18) to address this limitation.
  • Reviewer 2 suggested that the conclusion could be more concise. We agree and have revised the last paragraph of the Conclusion section accordingly (page 10, lines 25-28).”

これらの例文では、査読者のコメントに対して感謝の言葉を述べ、修正内容を具体的に示すとともに、客観的で丁寧な言葉遣いを用いることで、論文に対する真摯な姿勢を示しています。

最後に

効果的な英文カバーレターの書き方について以下の順で解説しました。

  1. カバーレターの基本と重要性
  2. カバーレターの構成要素と書き方のポイント
  3. 英語カバーレター作成のテクニックと注意点
  4. カバーレター作成の実践とチェックリスト
  5. 査読後再投稿時のカバーレターの書き方

カバーレターは、論文がジャーナルに掲載されるかどうかの重要な判断材料となります。

本記事で紹介したポイントを踏まえ、丁寧で説得力のあるカバーレターを作成し、論文採択の可能性を高めましょう。

注意点は以下の通り:

  • ジャーナルの投稿規定をよく読み、指示に従うこと
  • 簡潔で読みやすく、要点を押さえた文章
  • 論文の価値を明確に伝える

これらの点を踏まえ、自信を持ってカバーレターを提出しましょう。

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